『ナルコス』シーズン3 NARCOS season3  頑張れ!ナルコスのスタッフ!

ナルコスのシーズン3が配信された。

シーズン1,2の視聴後、ちょっとした「パブロ・エスコバル」ロスになっていた。あの圧倒的な怪物がいなくなって、今後一体どうやってドラマを作っていくというのだ? シーズン1,2はまさにパブロの男一代記だったから、キャラが弱そうなボス率いるカリ・カルテルを描くシーズン3には、あまり期待できなかった。唯一、ペーニャ捜査官を演じるセクシーで男前なペドロ・パスカルが、今回も主役級で出演するということだけを、楽しみにしていた。

ところところが!

シーズン3も大傑作だった!!

今回は重要な新キャラ「ホルヘ」が登場する。彼は実在のカリ・カルテル警備責任者で、その存在についてはこちらの記事(英語)を参照して欲しい。このホルヘ役を演じるマティアス・バレラが素晴らしいのだ。彼はなんとスウェーデン出身!(両親はスペイン人)とのことだが、Netflixのキャスティング力には舌を巻く。まさに世界中にキャスティングの網を張っているのだ。

シーズン3は、このホルヘを中心に、ハラハラドキドキのハリウッドスタイルで進行していく。崖っぷちを行くホルヘの芝居と、キレのいい編集、複雑な構成の脚本で、見るものを決して飽きさせない(もちろんペドロ・パスカル様も安定感抜群)。しかし、物語が加速を始めるのは5話からなので、「なんだ、それほどでもないな」と途中で投げ出さないでほしい。


もう、日本の「相棒」とか退屈すぎて見てられない。レベルが違いすぎる。半沢直樹、何ですか、それコントですか?てな感じ。

それに、ナルコスは多大な犠牲を払って作られているのだ。この記事(英語)によると、パブロ・エスコバルの兄が弁護士を介してNetflixに10億ドルを要求しているという。彼は、
「Netflixは安全のためにヒットマンを雇うべきだ」
「俺らは俺らの名前とナルコスブランドの全ての権利を持っている。シリコンバレーのやつらと遊んでる暇などない。やつらは携帯だのなんだのいいモンを持っているだろうさ。だがやつらは生きるとは何なのかを知らない。コロンビアのジャングルで生き延びるなど到底無理だ。俺は生き延びてきた」
「やつらは母ちゃんの腹から出るべきではなかった、やつらがコロンビアに来たらそう言ってやる」
などと恐ろしいことを言っている。

また、先日はメキシコでシーズン4のロケハンをしていたスタッフが射殺体で見つかった。シーズン3の最後で、次の舞台はメキシコだと示唆されて終わったため、私は非常に期待していた。メキシコは現在進行形で麻薬カルテルが暗躍している場所だからである。しかし、これで制作がかなり危うくなったのではないだろうか? 今は、スタッフが無事にシーズン4を撮り終えてくれることを祈るだけである。

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