Netflix水曜はじまり日記 Vol.3


月4日・水
 夏のような陽気。都内を移動しながら、Netflixでドキュメンタリー映画『コルトレーンを追いかけて』を見る。天才を語る人々の言葉の豊穣さに圧倒される。偉大なアーティストは、それを語る人々の言葉にすら価値を生み出すのだと、あらためて思う。コルトレーンの祖父は聖職者だった。ビル・クリントンも彼のファンだった。番組の最後の方に、日本への演奏旅行のエピソードがあり、彼が長崎の爆心地で祈りを捧げ、空を見上げたというシーンがある。有意義な人生とは何か、を考えさせられる。

4月5日・木
 今日は肌寒い。都内を移動、時々歩きながら『サンタクラリータ・ダイエット』シーズン1の第4話を見る。話がどう展開していくのか不安だったが、ようするにこの物語は、“人間の本質は変えることができるのか?”がテーマであることを理解。妻のゾンビ化はそのテーマを追求する設定に過ぎないのだ。と思ったら、俄然面白くなってきた。夫役のティモシー・オリファントの取り繕う笑顔が面白い。日本人の配役なら船越英一郎か。

4月6日・金
 北参道と関内を往復。往路は岩波文庫『ゲーテとの対話(上)』を読む。エッカーマンという青年がゲーテの家を訪れてひたすら話を聞くという設定の本。1823年、まだビデオもICレコーダーもなかった時代、どのように対話を再現したのかと思う。
 復路はなんと、『ER』シーズン1の第1話を半分見る。Netflixでシーズン15(!)まで公開されている。ところどころ見ていたドラマだが、今後続けて見るかどうかは不明。先日、手っ取り早くシーズン15から逆に見ているという人に出会った。シーズンを遡るごとに出演者が皆若くなってゆくのが面白いという。そんな見方もあるのかと驚く。夜は神宮球場にスワローズの応援に。ジャイアンツに完勝。東京音頭をたくさん歌う。

4月7日・土
 朝、外苑を走る。さすがに外を走りながらNetflixは見ることができない。早くサングラスの内側でNetflixが見えるようになればと思う。タイガーウッズが復活したので、数年ぶりにマスターズ中継を見る。その合間に『ER』シーズン1の第1話の残り半分を見る。ジョージ・クルーニーが若い。番組開始が1994年で、ソニーが家庭用ゲーム機プレイステーションを発売した年だ。ちなみにタイガーがマスターズに初出場したのが1995年。そんな昔なのに、ドラマのテンポに時代を感じさせない。

4月8日・日
 一生懸命何かをラップで歌っている夢を見る。きょうも日曜日なのに仕事。ラジオからジョニ・ミッチェルの「青春の光と影」が流れて来る。瞬間的にマイブームとなり、そのセルフカバー曲が使われている英国の映画、『ラブ・アクチュアリー』がNetflixで配信されていたので、好みの映画ではないが見てしまう。群像劇という以前に、感情移入が難しい映画だが、楽曲が使われているシーンだけはよかった。

4月9日・月
 検査の日なので、朝から夕方まで食事ができない。電車の中、待合室で、『シャーロック』シーズン1の第2話を半分見る。いま気づいたのだが、このドラマの1話は90分ほどある。それで1シーズンが3〜4話構成なのだ。なので、前半と後半に分けて見ることにする。もう一つ気づいたのは、『シャーロック』は、移動しながら見るタイプのドラマではないということだ。推理のアプローチが緻密なので、見る側も集中力が必要なのだ。


4月10日・火

 朝から多忙、移動中は資料を読まなければならず、Netflixを見ることができない。夜の11時、まだ事務所にいる。帰り道に何か視聴できるかもしれないが、さすがに疲れている。ジョニ・ミッチェルの「青春の光と影」を何度も聴いている。オリジナルとは違ってオーケストラがバックなので、なんだかミュージカル音楽のよう。心に滲みる。

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